日銀、マイナス金利導入

一部には意外性を持って受け止められているようだが、日銀が本日何がしかの緩和策を提示することは、広く予想されていたと思われる。付利引き下げは、銀行経営を直撃するため、これは日本では無いのではないかと思われていたが、既存の当座預金には0.1%の付利を付けるという、ウルトラCで乗り切った(とはいえ、欧州でも同様の措置は取られている)

しかし、今回の措置は、時間の経過とともに、いろいろ問題が噴き出してきそうだ。既存の220兆円に0.1%の付利を付けるということは、これは国民負担である。-0.1%との違い、4400億円が失われるのだ。これが政治的に許容されるのだろうか。

それに、今後QEを進めるにあたって、マイナス金利の当座預金に喜んでお金を入れる銀行はないだろう。QEの継続性にも疑問が出てくる。

為替レートへの影響が、一番の狙いだということは市場から見透かされている。しばらく円安傾向で推移するかもしれないが、中国や新興国で何かあったり、原油が下がり始めたり、はたまた米国株が下落ししリスクオフ局面となった時、今回のスキームは簡単に馬脚を表してしまうのではないだろうか。

ともかく、結論としては目先円安だが、将来の円高を孕んでいる。