RBA、驚きの声明文変更

RBAが声明文を変更した。豪ドルに対し、「さらなる下落が望ましい」との文言がなくなった。中国経済が不安定かつ、米経済にも回復に力強さが見えない中、豪ドルの下落に対して「もう十分」とする声明文は、非常に驚きであった。

NZキー首相もNZドル下落は「予想より早かった」と発言したように、RBAやRBNZ、両者ともに通貨下落はかなり良い所まで来たという認識があるのかもしれない。

しかし、今市場は、買える通貨がなくて困っているところである。先週来、米金利が低下し、株価が下落しているのに、為替市場だけはドルを押し目買いしようとしている。米金利が低下し、9月利下げに暗雲が漂っているのはわかるが、ただただ買える通貨がドル以外ないのである。

こうしたタイミングで、もう十分下がったとする声明文は、市場に対して「買ってくれ」と言っているようなものだ。直感的なファンダメンタルズとは逆行しているが、通貨安戦争の最中に「買っていいよ」と言ってるのだから、据え膳食わぬは何とかで、やっぱり買ってあげるしかないのではないだろうか。

ただ、インパクトは短期的だろう。ラリーしたところは売り向かうべきと考えられる。